メイン2(イナgo
□想いが溢れ返ってます
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人気のなくなった廊下を神童は小走りで通っていた。
「(携帯を忘れてしまうなんて…)」
神童は部室のロッカーに携帯を忘れてきてしまったのだ。
神童にしては忘れ物は珍しかったが携帯はまた明日という訳にもいかない。
ガラガラ、と音をたてて部室に入ると当たり前だが誰もいない。
静かな部室はいつもの部室と同じ所とは思えない位だった。
急いでロッカーを開けるとやはり携帯が置き去りにされていた。
素早く携帯をポケットにいれ、早く帰ろうと振り向くと椅子にタオルが無造作に置かれているのを見つけた。
手に取ってみると黒いラインが入っている。
黒いラインが入ったタオルを使っているのは1人しかいない。
まじまじとタオルを見つめていると、ふわりと微かに剣城の香りと汗の匂いがした。
「(剣城の………)」
深く顔を埋めて肺一杯に息を吸い込む。
すると下半身に熱が集まったのをありありと感じた。こんな所で、と罪悪感を感じたが昂った性欲を抑えることは出来なかった。
下着の中に手を差し込むと微かに水音がする。
神童は熱い吐息をはきながら必死に手を動かした。
「はぁっ、ぁあ…!っ、んん」
ぴくんと肩を揺らしながら上下に手を動かす。
制服のボタンをいくつか外し主張している乳首を指先で捏ねる様に弄る。
「はぅ、っ…気持ち、よぉ…」
「――キャプテン?」
ビクンッ、と神童は肩を揺らした。
先程まで高まっていた快楽がどんどん冷めていく。
恐る恐る後ろを振り向くとそこには、このタオルの持ち主の剣城が立っていた。
「つる、ぎ……」
「?なにして、…っ」
「ぁ、見る、なっ」
剣城が神童の今の状況をのみ込んだようで驚いたような顔をした。
急いで隠すが熱く火照る体は変わらなかった。
剣城の切れ長の目が妖しく細められた。
「ねえキャプテン、俺のタオル使ってナニしてたんですか?」
「!っな…」
ねえ、と年下とは思えない低音の声で囁かれ神童はびくびくと体を震わせる。
そんな様子の神童に剣城は愉しげに口角をあげ、神童の唇を奪い強く抱き締めた。
「そんなのがなくても俺が幾らでも抱いてあげますよ」
ねえ?
俺の、俺だけのキャプテン。
end.
続きそうで続かない←