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□愚かな僕を
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※「赦されない」の続き
「白竜、練習が終わったらいつもの所に来い」
「……はい」
最近白竜の様子が可笑しいのは気のせいではないだろう。
練習後に声を掛けようと思っても顔色を変えて何処かに行ってしまう。
そして皆寝静まった頃に、フラフラと部屋に帰ってくる。
ピーッ、と練習終わりを告げる笛がなり、僕はいつもの倍急いで着替えて白竜の元へ行った。
「白竜!…どこ行くの?」
白竜は気まずそうに俯くと直ぐに顔を上げて、ふ…と笑った。
いつもの白竜の微笑み。
でも強張る表情を無理して抑えているというのが僕にはありありと分かった。
「少し練習をしに行くだけだ」
「だったら僕も、」
「っお前は来るな!」
白竜の大きな声に驚いて何も言えないでいると、白竜はまた俯いてしまった。
「直ぐに終わらせる」
「白竜……」
白竜はミーティングルームへと向かってしまった。
部屋に戻り白竜の帰りを待つが、一向に来る気配がない。
どうしようも無い不安に駆られミーティングルームへと走った。
扉を開けようとしたその時。
「ああぁッ、くぁあ!やっ、め…くら、さぁいぃ…!も、イキ、たくな…!痛っ、ぁあッー!」
「この位耐えてみせろ!まだまだだ!」
聞こえたのは白竜の辛そうな喘ぎ声と、水音、教官やフィフスセクターの人達の声。
見ると白く細い腕が手錠で纏められ、教官や男達が白竜の体をまさぐっていた。教官のモノが白竜を貫き、激しく揺さぶり白竜はガクガクと体を震わせて白濁を撒き散らした。頭が真っ白になり何も考えられなくなる。
咄嗟に白竜の名前を呼ぶ。
すると白竜は焦点の合わない瞳で僕の名前を呟くと、ゆっくりと目を閉じた。
「…丁度良い、白竜を部屋に連れていってやれ」
教官の赤黒いそれが抜かれ、白竜の後孔から精液が流れ落ちる。
男達も離れていき僕は無心で白竜を抱き抱えた。
教官の「余計な行動はするなよ」という言葉も耳に入る事なく、ミーティングルームを出た。
「(こんなに…、なって…)」
白い肌には痣や赤い痕が付いていた。
余程泣いたのだろう、目元は赤く染まっていた。
「っごめんね…」
もっと早く気付いてあげるべきだったのに。
人一倍正義感の強い君を助けられるのは僕だけだったのに。
『愚かな僕を』
(どうか許して)