メイン2(イナgo

□とある冬の恋人達
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パチリと目を開けてジリジリと振動しながら鳴るアラームを止める。
上半身を起こしぼやけている目でカレンダーを見ると、今日は祝日だった。

「(まだ7時だ……もうちょっと寝よう…)」


特に予定も無いのでもう一眠りしようとベッドに潜り布団を被る。
すると携帯が鳴った。
携帯のディスプレイを見ると"太陽"と表示されていた。
そういえばこの前アドレスと番号交換したんだっけ、と考えながら電話に出る。

「太陽?どうしたの?」
「おはよう天馬!今ね天馬の家の前にいるんだ」
「えっ!?」

また病院から抜け出してきたのかと部屋着のまま急いで玄関のドアを開ける。
するといきなり突撃されて後ろに数歩よろめいてしまった。


「天馬!来たよ」
「わわっ、太陽〜!」

相変わらず可愛らしい笑顔で子犬のように抱き付く太陽に、俺も笑顔になった。太陽が病院のパジャマを着ているという事はやっぱり抜け出して来たんだろう。
取り敢えず入って、と俺の部屋に案内する。
今日秋姉達は旅行でいないので俺と太陽の2人きりだった。

太陽の手に触れるとひんやりと冷えて良く見ると鼻先も少し赤くなっていた。
春とはいってもまだ外の風は冷たいのに、上着も着ずに走ってきたのだ。
太陽の手をギュッと握ってやる。

「天馬…天馬の手暖かいね」


すりすりと手をなで返してくる太陽の伏せられた長い睫毛や形の良い唇に、何だか色気を感じる。
太陽は俗に云う美形の分類に入るのだろう。
男の俺でも太陽を構成してるもの一つ一つが綺麗だとふとした時に思う。

ゆっくりとベッドに押し倒す。


「太陽…いい?」

太陽の体の事もあって無理強いは出来ない。
なのでちゃんと了承を得ようといいか聞くと、太陽は俺の手を取って自分の胸に導いた。


「いいよ、僕もしたかったし」

早く、と言われ壊れものを扱うかの様に優しく肌を撫でる。
白い肌を指先で撫でながらもう片方の手でズボンを脱がすとソコはもう反応していた。

「太陽ったらもうこんなにして」
「だっ、て、…天馬ぁ、もっと触って…」



こんなに美味しい誘いはない。
欲に濡れた瞳いっぱいに俺を映し揺らしている太陽にキスをした。


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