LONG

□Envy
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ジュニョンに手を引かれながら私はヨソプを追いかけて教室へと歩いていた



「…ヨソプ?」


教室にいるのはヨソプと女の子で、改めてヨソプはモテるんだと実感する





「好きです」


女の子の言葉にヨソプは分かっていたかのように苦笑いした





そして大きめの声で






ヨソプ「飛行機雲があるんだ。」




いつも私に話しかけていたみたいな優しい口調でいきなり話した





ヨソプ「今回も見てるだけなわけ?」



「え?ヨソプくん?」



ヨソプ「いるんでしょ?誰かに俺を取られてもいいの?」



隠れていたの、分かってたの?
立ち上がって教室に入る。女の子は一瞬青ざめたような顔をしてからそそくさと教室から出て行った






ヨソプ「僕の大切さが分かった?」



「…分かった」




ヨソプ「僕の事好き?」



「好きじゃない」



ヨソプ「え」









「…大好きだよ」




立ち尽くす私の目からはまた涙が流れそうで、とにかく涙を流さないようにがんばる

視界はぼやけて大好きなヨソプが見えない。




「涙で…ヨソプが見えない…っ」


ヨソプ「んふふ」





ヨソプのような形が私に近づいてきたかと思えば、唇に触れる柔らかい感触











「ふぇ…」


ヨソプ「馬鹿名無し。僕が今までどんなに我慢してきたかしらないでしょ」




また溢れる寸前で涙をぐいっと拭ってくれるヨソプ
涙を拭われた左目は、大好きなヨソプをしっかりととらえた





「ごめ…」

ヨソプ「泣くの終わり!」



頷いてジュニョンからもらったハンカチで涙を拭った





ヨソプ「…何そのハンカチ」


「あ、ジュニョンが…」



ヨソプはぶすっとした顔をしたまま、




ヨソプ「名無しはこっちでいいのっ」




ヨソプがきているグレーのパーカーの袖で私の涙を乱暴に拭った







「ヨソプの匂いだ…」



それが嬉しくて手をぎゅっと握ると、ヨソプはまた私にキスを落とした






Envy
嫉妬した分、もっと好きになった





(あ!カキフライ形!)


ヨソプ(あー、本当だ)


(お、あっちのカキフライ形とくっつい…て…)



ヨソプ(ハートの形になったー!)




END



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