T-SS


□金たま@140
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「俺が人間だったら」
不意に口にした言葉に、たまがさっと顔を上げた。
見つめられ、その先の言葉が言えなくなる。言っても仕方がない事だとすぐに後悔した。
「…アナタが人間だったら」
小さな唇が動く。
「私はカラクリである自分を嘆きます」
そっと着流しの裾を掴む細い指を、ゆるりと包んだ。
ごめん。




『たとえばの話』
20140302 診断メーカーお題より

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