ライチ 短編

□気付けよ
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はぁ、はぁ、はぁ、はぁ












サクサク、サク、サク











積もるに積もる雪
そんな中に、心地の良い雪を踏む足音

しかし、私は歩いていない。
白い路上で横たわっているのだ。









はぁ、はぁ、はぁ、


サク、………サクサクサクサクサクサク



はぁ、はぁ、はぁ、はぁ










息をしないと死んでしまう。
だから、呼吸器を出来るだけ動かす。それに集中しないと、機能が完全に停止してしまうから

わずかな空気でも、きっと誰かが死ぬ前にみつけてくれる









はぁ、はぁ、はぁ、はぁ



サクサクサクサク、










そうなのだ、この足音の人が私を見つけてくれる

だって、足音が近づいているんだもの。
早く、早く、助けてください

しかしながら、そろそろ意識が飛びそうだ。瞼が重く、息を吸うのも疲れてきた








「マック?マックだろ!!」


はぁ、はぁ、はぁ、はぁ


「お前、どうしたんだよ。こんな所で寝そべって」


はぁ、はぁ、はぁ、


「そういえば、よ。金田とダフが死んだって、聞いたか?」


はぁ、はぁ、


「俺が、いけないんだ。俺だけが、二人を守れるリーダーだったのに」


はぁ、


「二人を死なせちまった」




「だからもう、大切な人を失いたくない。マック、俺はお前がずっと前から好きだったんだ」



「好きだぜ、マック。俺もいなくなっても、悲しまないで笑っていてくれよ」









気付けよ







(あれ?本編の時、雪降ってなかったわww)





end
 

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