ライチ 短編

□大好き、ありがとう
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私の世界は、白黒だった

黒い空、灰色の雲、白い天井。
何を見ても、白黒にしか見えない

それ以前に、私の景色は一定の場所までしか見れない。
あまり、動けない



そんな中に、赤が加わった


人が、加わった









「雨谷君、雨谷君」

「うるさいなぁ…黙りなよ」

「えへへ、雨谷君」

「…きゃは…また、痛い思いしたいの?」

「君からの痛みからなら、嬉しくてたまらないよ。むしろ、君に殺されたい」





何度も何度でも、手術を繰り返し、繰り返し

手術というより、研究をされている。私の病は、滅多に出ないものらしい。
だから、親に売られた。
研究材料として。

それだけでなく、麻酔も効かなくなってきた。
痛い、痛い、目の前で体が刃に裂かれる。






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