ライチ 短編
□あぁ、今宵が楽しみだ
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「トイレは此処だ!!さぁ、行きたまえ…」
「ありがとー」
こんなに焦ったのは、久し振りだ
どっと力が抜けて、壁に凭れ掛かり体重を預けた
しばらくすると、幼女がトイレから出てきた
「君、僕の部屋を見たね」
「あ、お兄さん、こんにちわ〜お邪魔してます♪」
幼女は、ペコリと僕に向かって頭を下げた
つられて、こちらこそ、と頭を下げてしまった
「…はぁ、君の名前はなんだい?」
「マックは、マックだよ♪」
「マックというのか…。では、マック」
「なぁに?」
「僕の部屋を見ただろ?」
「見た見た!!あんまり見れなかったけど、ロボットの足とか手とか…ワトムを作ってたの?」
「いや、それよりもっと凄いのを僕なら作る」
「じゃあ、足とか手とかをお兄さんが作ったの?」
なんなんだ、この輝いた目は…
そんな目で、僕を見詰めないでくれ
「まぁ、僕が作ったことには変わりない」
「本当に?」
「僕は、嘘が嫌いだ」
「じゃあ、本当にお兄さんが作ったんだ!!凄い凄い!!」
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