非公開兎物語
□狂愛
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「…ッ!!」
「久しぶりだなぁイワン」
後ろから拘束し、憎くも愛おしいそのプラチナブロンドに顔を埋めた。
変わってねぇ。変わってねぇよ、お前の匂いは。
俺の気持ちはすっかり変わってしまったというのに。
「どうした?怖いか?声上げるか?」
「そんな事して、こんな僕を誰が助けてくれるっていうの」
「はは、ムカつくくれぇ冷静じゃんか。ま、叫んでもこんな人気の少ねぇ所じゃ誰にも届かねぇって続けようとしたが、無意味だったみてぇだな」
イワンを恨んでいる。
それは胸を締め付けて、異常な愛を育てた。
だから、今日は肉体的に傷付けるのは止めた。
俺の愛を受け止めてもらう。精神的にズタボロになって、俺無しで生きられなくなるまで。
「ん…ぁ、」
しかしイワンは全く抵抗しない。
服を破っても、乳首を弄っても、静かにそれを受けとめ耐えているように見え、更に腹が立つ。
止めようよ、なんて偽善者ぶって抵抗するかと思った。あの時みたいにな。
「ん…えど、」
「うっせ…ッ」
イワン自身から零れ落ちた白濁を潤滑油に、尻に指を突き立ててやっても、痛いなんて言わなかった。
「ん…ッは、ぅ」
「今、突っ込んだら血ィ出るな…ッ?」
「うん…」
脅したつもりだったのに、コイツは俺の目を見てこくんと頷いた。
死んだような眼をしているわけでも、人生を諦めているような顔をしているわけでもない。
なら、どうして。
どうしてコイツはこんなにも抵抗しないのか。
益々苛立って、ズボンのジッパーに手を掛けた。