捧げ物

□ロゼ様へ
1ページ/1ページ











『『誕生日おめでとー!!』』



「わ…!ありがとう!!」














…6月25日。



今日はカナンの特別な日。



…というか誕生日だ。



その夜、彼女はB.A.B.E.L.のお世話になっている人達に誕生を祝われていた……。









「本当にありがとう!嬉しいよ」



薫「んな事言ってねぇで飲め飲めー!」



葵「つってもジュースやけど」



「あ、言って無かったけど私ダイエット中。水でいーよ」



紫「…そこは乗りなさいよ」



「ふふん、いーもーんだ」



紫「相変わらずスレてるわねー」



「そういう紫穂こそ。こうなった理由知ってる癖にー」













…そう言うと。



カナンはコップに入れられた、冷たいミネラルウォーターをクイッと飲んだ…。









……あれは何年前の事だったか。



私は父親がイタリア人で、母親が日本人という所謂ハーフというだけでイジメを受けていた。



ま、超能力者というのもあったのだろうけど…。









…その時は確かにキツかった。



だけどそれを話したら両親とも涙してくれて。



その後スグにお父さんがせめてもって、リミッターに見えないリミッターを新しくくれたんだっけ。



それがこのロザリオモチーフの……。














「……、」



薫「…?カナン?」



「あ、いや…。私恵まれてるなぁって思って…」



薫「は…?」



「B.A.B.E.L.のみんなに仲良くさせてもらって、P.A.N.D.R.Aのみんなにも勧誘されて…」



皆「ブッ…!おま…、はぁ…!?」



「しかも兵部少佐からは“宵闇の巫女”なんて素敵なあだ名付けて貰えて…。ホント幸せ者だよ」



葵「何や急に…?気持ち悪い…」



紫「珍しく素直…!カナンの身に一体何が…!?」



薫「もしかしてそろそろ死ぬんじゃ…!「ふざけんな薫」は、はいぃぃっ!!」



「でも……













…たまには素直なのもいいでしょう?」














【不束者ですが、これからも宜しくお願いします】




.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ