捧げ物
□優様へ
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side 水羽?
…あれから小一時間が過ぎただろう。
水羽はそっと目を開いた。
…目の前にはカナンの寝顔。
(カナン…っ)
…実は寝ていない。ずっと起きていた…。
彼はそっとどいて、彼女をソファに横たわらせる。
…冬だからひざ掛けをかけてあげてっと…。
(…みんなのところに行こう…)
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麗・光「「ご愁傷様です」」
水「もぅ!真剣に考えてよ!」
…思った通り一階にはみんないた。
珍しく神無と華鬼もいた。
先程の話をするとみんな驚く。
光「せやけどなぁ…。華鬼、っつてその後好き言うたんやろ?なら……」
麗「……。華鬼は?どう思いますか?」
華「……あの女は他の女共とは違うと思う。媚びを売らなかったからな」
そう言って神無の肩を抱き寄せて目を閉じる。
…目の前でイチャつきやがって…。
おっと、黒が…;;
水羽はコホン、とお決まりの咳払いをして会話を続ける。
麗「まぁ私もそう思いますけどね。カナンさんのあの目には水羽さんしか入ってませんでしたから」
水「…かなぁ?」
そうしてソファに深く座って息を吐く。
…どうしたらいいんだ僕は…。
そしてため息をついたその時。
ガチャ。
「もえぎさーん、…ってあれ?ここにいたの?」
水「!…カナン…」