捧げ物

□yuu様へ
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ガランガラン!!となんとも言えない重たい鉄の音が広がる。














……そしてそれは才蔵の刀だった……。



彼はグイっと半蔵の胸ぐらを掴んで怒りに顔を歪ませながら物凄い剣幕で怒り出す。



才「さっきっから聞いてりゃ何だよお前!ウジウジ弱気な事言いやがって!」



「半蔵…!」



真「やめんか、才蔵」



やめて欲しい。



もぅ彼にはそれにすら抗う力が残っていないのだから下手をしたら…!



六「な…っ!」



「半蔵…!!」



捕らわれていた男の腕を振りほどいてカナンは彼の元に向かう。



…それはそれは無我夢中に。











半「カナン…下がりなさい…」



「いや!お願い霧隠!彼を放して…!!」



そう言って胸ぐらを掴んでいる才蔵の腕にカナンは自分のを乗せる。



するとチッと舌打ちをしながらもそっと彼を放してくれた。








……そして支えを失ってグラリと揺らぐ半蔵の身体。





カナンはそんな彼に咄嗟に手をのばし……





共に地面に倒れこんだ。


















半「カナン…」



「…っ…!」



倒れると同時にそっと彼に抱きしめられるカナンの身体。








……いつもより力の弱い抱擁の仕方…。
















(だけど……)














だけど…いつもより暖かくて幸せだ……。
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