捧げ物

□yuu様へ
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六「若、どういうおつもりで?」



真「分からんのか。…あんなに美女が泣いておるのだぞ?助けないワケにはいかないだろう」



(え……?)



いきなりの会話の内容に驚いてカナンは弾かれる様に振り返った…。



「ほ、本当ですか…っ?」



真「あぁ。反省の色が見えたし伊佐那海も結果無事だった。美女の涙も見られたことだしこれでよしとする!」



『…!!』



うそ……、本当に!?



「半蔵…!!」



半「貴方…正気ですか?普通は殺すものですよ」



真「ワシがよいと言っておるのだ。…ただし、これからはワシらを陰から守る様に命ずる。よいな」

























その後のことはよく覚えていない。



ただ、彼らに半蔵の怪我を治してもらった恩は覚えているケドね。






















そして…今も…。













真「カナンはおらぬかー?」



「あ、はい!」



今は身寄りのない私達は上田城でお世話になっている。



私は普段メイドとして。



時には忍びとして……。













真「カナン、本当に“陽”から“服部”に変わる気か?」



「幸村様…またですか…。それ毎日言ってますよね?しかも結婚式は明日ですよ。今更断ったりしたら半蔵が壊れます」



呼び出されて部屋に行けばいつも通りユルユルの着物にキセルを咥えて胡坐をかく幸村がいた。












…あ、六郎がため息ついた…。






六「若……」



真「はははっ。まぁ本題はそこではない。…明日の結婚式の着物が届いたんだ着てみてくれ」



「!わぁっ…!!」

















そうして本当に嬉しそうに笑うカナン。



その長い髪には1つ、キラキラと光を反射させて輝く簪が飾られていた……。
























(ただいま帰りま…カナン!?)

(あ、おかえり半蔵!)

(可愛かろう?なんならカナン、ワシの嫁に…((ならんわボケ))
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