捧げ物

□美桜様へ
6ページ/10ページ

+−+−+













カナンが最近イライラしていたのは何となく気づいていた。



だけどそれは妊娠のせいだと…。



(だから…っ)



だからその分カナンを気遣って優しくしていたつもりだった。







…けど……それが仇となっていただなんて……。






アキは一旦落ち着きを取り戻して、その黄金色の瞳をしまった…。














ア「………そう…」












…未来栄光たった1人の花嫁。



それが自分の子を宿して、これから幸せになろうという時に気を抜いた。



……それは自分のせい……。



自分が気を抜いたから彼女は…。












ア「…カナンは…」



水「……?」



ア「…カナンは僕を手放した…。だから…」





…そっと、彼らが座っているソファーに身を乗り出してアキは自分の花嫁の頭を撫でた。



そして次に大分膨らんだ彼女のお腹を撫でる。








…どうか……。








どうか…幸せに……。

































水「あ。待った」












ア「…は…?」


















次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ