捧げ物
□ロゼ様へ
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『『誕生日おめでとー!!』』
「わ…!ありがとう!!」
…6月25日。
今日はカナンの特別な日。
…というか誕生日だ。
その夜、彼女はB.A.B.E.L.のお世話になっている人達に誕生を祝われていた……。
「本当にありがとう!嬉しいよ」
薫「んな事言ってねぇで飲め飲めー!」
葵「つってもジュースやけど」
「あ、言って無かったけど私ダイエット中。水でいーよ」
紫「…そこは乗りなさいよ」
「ふふん、いーもーんだ」
紫「相変わらずスレてるわねー」
「そういう紫穂こそ。こうなった理由知ってる癖にー」
…そう言うと。
カナンはコップに入れられた、冷たいミネラルウォーターをクイッと飲んだ…。
……あれは何年前の事だったか。
私は父親がイタリア人で、母親が日本人という所謂ハーフというだけでイジメを受けていた。
ま、超能力者というのもあったのだろうけど…。
…その時は確かにキツかった。
だけどそれを話したら両親とも涙してくれて。
その後スグにお父さんがせめてもって、リミッターに見えないリミッターを新しくくれたんだっけ。
それがこのロザリオモチーフの……。
「……、」
薫「…?カナン?」
「あ、いや…。私恵まれてるなぁって思って…」
薫「は…?」
「B.A.B.E.L.のみんなに仲良くさせてもらって、P.A.N.D.R.Aのみんなにも勧誘されて…」
皆「ブッ…!おま…、はぁ…!?」
「しかも兵部少佐からは“宵闇の巫女”なんて素敵なあだ名付けて貰えて…。ホント幸せ者だよ」
葵「何や急に…?気持ち悪い…」
紫「珍しく素直…!カナンの身に一体何が…!?」
薫「もしかしてそろそろ死ぬんじゃ…!「ふざけんな薫」は、はいぃぃっ!!」
「でも……
…たまには素直なのもいいでしょう?」
【不束者ですが、これからも宜しくお願いします】
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