突発ネタ
□未完の絵画
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黒と白
月と太陽
闇と光
“決して交わる事の出来ないモノ”
それを言ったのは誰だろう
裏と表
偽りと真実
世界に渦巻くモノ
“まるで欲にまみれた濁りきった瞳のようだ”
と誰かが言った
真っ白な空間には何も飾られていない額縁
そんな空間に一人の少女が佇んでいた
少女は額縁を見つめた
“ああ、この世界は何と哀れな事か”
少女は呟く
何も飾られていない額縁は
ハムレットが似合うかもしれない
誰かが叫ぶ
この世界は絶望が渦巻いていると
何も飾られていない額縁は
私たちの過ちによって絵がないんだと
少女は俯く
文明の進化に伴って自然が荒廃する
人間達の手で皆死んでいく
人間達が己の過ちに気付くまで
永久に続く
最初に気付くのは誰だろう
少女は妖艶な笑みを浮かべ囁いた
『 』
少女の囁きは風に流された
その後、不思議な空間と少女の姿を見た者はいない
最後に少女とその空間を見た者は少女が最後に囁いた言葉を繰り返す
“この世の関節から外れてしまった。ああなんと因果な事かそのために生まれて来たとは”