12/26の日記

22:44
コタツ
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『コタツってすばらしい日本文化ですね〜』


「・・・そんなに嬉しいの?」



洗濯物を干し終えて戻ってきた彼女は
コタツに入りお茶を飲みながら
至極満足そうに呟いた。



『外の空気は冷たいからあったまるんだもん』


「ふーん・・・」



確かに冬の朝の空気の下で
濡れている洗濯物を干すという作業は大変なんだろう。

僕はしたことがないから知らないけど。


確かめてみようと思って、読んでいた新聞を置き
向かい側に座っている彼女に近づく。



『?』



頭に?マークを浮かべている彼女の手を取ると
確かにとても冷たかった。



「洗濯物を干すのって大変なんだね・・・」


『! ううんっ。恭弥の仕事に比べたらなんでもないよ!!』



なぜか必死になって否定する彼女。

左手でそっと頬にも触れるとやっぱり冷たかった。


・・・これはもしかして身体全体が冷えてるんじゃないか?


そう思った僕は包み込むように彼女を抱きしめた。

顎に当たる髪がくすぐったい。



『ちょっあの恭弥・・・』


「あったかい?」


『温かい!温かいから・・・!』



これまた必死になって言う彼女を見下ろすと
さっきとは打って変わって顔が赤かった。



「どうしたの?風邪でも引いた?」



心配になって額に手を当てる。

すると彼女は後ずさって僕の手から逃げた。



『大丈夫です、恭弥先輩!元気ですから!!』



慌てているときの癖で僕を先輩呼ばわりする彼女。

一体何を慌てているというのか。


変なの。




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無自覚な雲雀さん。
あなたの行動のせいでそうなるんですよ(笑)

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