It's a smallworld

□第2話
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オズの寝顔は安らかだった。

ノエルは安心して少し汚れたオズの顔を湿らせたタオルで拭く。

オズが寝ているベッドの反対側から自分の主人が心配そうに見守っている。

「そんなに見てなくても、オズ様は大丈夫だと思いますよ?」

ノエルが言うと、彼は少し顔をしかめてベッドの端に座った。

ノエルは声を出さずに笑うとタオルを洗いに行く。

と、その時

「ギ…ル………?」

オズが目を開き、鴉の服のすそをつかんでいた。目を覚ましたようだ。

鴉は一瞬ビクッとしたが、すぐに「ブレイク目を覚ましたぞ」と言ってコートを羽織って立ち上がった。

「いやぁ〜それは良かったですネェ
 やあオズ君 オハヨーゴザイマス」

ブレイクがソファーに座ったままティーカップ片手にオズに挨拶をする。彼の隣ではシャロンが眠っている。

「オズ様、おはようございます」

ノエルも続けて挨拶をする。

「……おはヨウ…?」

まだ現状を把握できていないようだ。
無理もない。あんな空間にいたのだから…。ノエルは一瞬身震いをした。

「ここは…」

オズが続けて口を開く。場所を聞きたいのだろう。

「レインズワースの屋敷の一つです
 君が出て来た所に我々が居合わせたのでそのまま保護してあげたんですヨ〜」

「……」

オズはまだよくわかってないようだ。

「まだ寝ボケているのかい?」

ブレイクがくす…と笑いながら言う。

「オカエリナサイ
ここは君のいた世界ですよ」

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