召喚少女と政務官の物語
□召喚少女と政務官の物語
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「様子はどうだ、ジャーファル」
「まだ眠ったままですよ」
少女の様子を見ながらシンの声に耳を傾ける。
「そうか、起きたら話を聞きたいところだが……」
「まだ幼いですからね、怖がらせないようにしないといけませんね。ところで」
私はガヤガヤと声の聞こえる扉に目を向けた。
「バレてますよ、あなたたち」
「げっ、ジャーファルさん……!」
「ジャーファルさん!召喚したってどんな子なの?」
「す、すみません、止めようとしたんですけど……」
「言っときますけど、俺は先輩に連れてこられただけっすから」
扉を開ければそこにはシャルルカンにピスティ、ヤムライハにマスルールがいた。
「全くあなたたちは……。良いですよ、入っても」
そう言えば四人は怒られると思っていたのか目を丸くした。
「いいんですか?」
「どうせ追い返しても隙を見てまた来るんでしょう?」
「バ、バレてる……!」
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