召喚少女と政務官の物語

□召喚少女と政務官の物語
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「じゃーふぁる!これおいしいっ」

「そうですか。口に合って良かったです」

私の横で頬に食べかすをつけながらモグモグと料理を食べるリアンに、私はそう言いながらその頬を拭いてやった。

「リアン、あんまり早く食べなくても料理は逃げませんからゆっくりと食べなさい。喉を詰まらせますよ」

「うんっ」


あの後、世話役が私に決まってから、時間も時間なので夕食にしようと言ったシンにみんな賛成し今に至る。

(まさか私が世話役になるなんて思っても見ませんでしたが……)

そんなことを思いながら、チラッとリアンに目を向けた。

(……、まぁ良いか……)

美味しそうに料理に手をつける少女を見て頬を緩ませる。


「リアン、ご飯を食べ終わったらお風呂に入りましょうね」

「おふろ……?」

「はい」

「じゃーふぁるも入る……?」

目を輝かせて言うリアンに私は苦笑いをして口を開いた。

「いえ、私は仕事が残っているので女官と入って「なーに言ってるんだジャーファル君」……、シン様……」

言葉を遮られ、声の主を振り返れば我らが王、シンドバッドが呆れたように立っていた。

「こんな時くらい仕事なんか忘れて一緒に入ってやれば良いじゃないか」

「なるほど、後の仕事はシン様がやっておいてくれると言う事ですね。ではお言葉に甘えて後はよろしくお願いします」

「Σえっ!?ちょっとジャーファル君!?」

「じゃあリアン、ご飯を食べ終わったら一緒にお風呂に入りましょうね」

「うんっ!」

後ろでまだ文句を言っている王を無視して嬉しそうに笑うリアンの頭を撫でた。



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