short

□before again
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どんっ…!




いつも通りxxxは忙しく局の廊下を走っていたら
人にぶつかってしまいすみませんすみませんと、謝りながら
慌ててぶちまけたプリントをファイルに収める。



xxx「本当ごめんなさい…だいじょぶですか…?」


key「痛ったいに決まってんじゃん!」


xxx「ですよねっごめんなさい…」


半分泣きながらも目の前で女の子座りする男の子に謝る。


男の子ははぁ、と溜息をし立ち上がりxxxに手を差し延べた。


key「お前こそだいじょぶ?はい。」


xxxはいきなり男の子が手を差し延べたのでびっくりしてただ見つめていた。


key「だから、手!周りに変に思われんじゃん。立てよ。」


xxx「あっ…ご、ごめんなさいっ!(…って初対面なのにお前??)」



お前と言われたことに眉間にシワを寄せながら男の子の手を掴み立ち上がった。


まだ一枚床にプリントが落ちていたため拾おうとしたが男の子が先に拾ってくれた。



xxx「あ、ありがと…う」


受け取ろうとした手を伸ばした瞬間男の子はひょいとxxxより高い位置にプリントを上げた。


xxx「えっ…ちょ、取れな…」


身長が平均よりも低いxxxにとっては意地悪なことで
必死にぴょんぴょん跳ねながらプリントを取ろうとする。


key「あはっうさぎみたいヲヲ」


xxx「馬鹿にしないで!!」


ぜーはー言いつつ一生懸命取ろうとするがなかなか取れない。
このあと大切なスタジオでの仕事があるのにと焦る。


key「はい、意地悪してごめんね。」


軽く泣き笑いしながらプリントをxxxの前に出し
ジャンプして乱れた髪をもう片方の手で直す。


xxx「もう…!」


key「あ、名前何ていうの?」


xxx「…っ!?」


不意打ちに廊下の壁にxxxの背中を押し付け逃げられないようにする。


周りに人がいたら確実に勘違いされる体勢だった。
しかし幸運にも廊下には男の子とxxx以外には誰もいなかった。


xxx「えっと…xxxです…」


どこを見たらいいのかわからないので目をちらつかせてしまう。


key「可愛いねー。アドレスあげるからメールちょうだい?」


そういって男の子はxxxが胸に抱えていたファイルの中のプリントを取り出し
自分のポケットからボールペンを取り出しさらさらと書いてxxxにプリントを返す。


じゃあね、と手をひらひらさせながら一人男の子はスタジオの方へ行ってしまった。


xxx「(あの男の子派手だけどスタッフの人なのかな…?)」


曲がり角を曲がって姿が見えなくなったあともらったプリントを見ると
黒字のボールペンでさらさら書かれたアドレスと「key!」と大きな字であった。


xxx「鍵…?」




はっとなりこのあと会議があることを思い出し
xxxはスタジオへと走って向かっていった。







彼と再会するのはあともう少しあとのこと…―。





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