LONG
□プロローグ
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ピッ・・・ピッ・・・
暗い病室の中で規則正しい機械音が鳴り響く。
玲奈は二つのベットの前に立っていた。
「・・・刀夜・・・鏡花・・・・・・」
そこにはボロボロになって、いくつものチューブがついている二人の男女がいた。
共に玲奈の会社の社員で、最も信頼していた二人だ。
ことは数時間前にさかのぼる。
知らせが入ったのは、玲奈が社長室で仕事をしていた時だった。
連日働いている二人に無理矢理休みをとらせて家に帰らせたら、このザマだ。
帰り道に襲われたらしい。
この二人は護身術などは一通り習っていたが、不意をつかれたのだろう。
連絡をもらって、現場に駆けつけたときには、あたりが血で染まっていた。