LONG
□弟の気持ち
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「はーい、静かに」
ガチャと扉が開き、雪男が入ってきた。
昼間の姿とは違い、立派な祓魔師に見える。
「席について下さい。
授業を始めます」
「・・・大きくなりやがって」
玲奈が隣を見ると、嬉しそうな顔をした藤本がいた。
「はじめまして。対・悪魔薬学を教える、奥村雪男です」
にこっと微笑み、自己紹介する雪男。
みんな驚いていたが、一番驚いているのは燐だった。
「ゆきお????」
「はい、雪男です」
兄とは対照的に落ち着いている弟。
これでは、本当にどっちが兄だか分からない。