LONG
□プロローグ
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いつもなら、ヒトの血を見れば興奮したはずなのに、このときは何故だかそんな気分にはなれなかった。
二人はすぐに病院に運ばれて、集中医療室に入った。
医者の話によると、命に別状はないらしい。
だが、玲奈はそんなことは聞いてなかった。
大切な玩具を傷つけられたのだ。
冷静でいられるはずがない。
すぐに玲奈は調査を開始した。
犯人はすぐに突き止めた。
世界を牛耳る玲奈にとって、この程度のことは朝飯前だ。
名前は猪鼻凛音。
ある組織に雇われたらしい。
玲奈はそこまで分かると、行動を始めた。
すぐに殺しては面白くない。
二人が味わった苦しみよりもさらに苦しく。
二人が味わった痛みよりもさらに痛く。
生まれてきたことを後悔させるぐらいの苦痛を味あわせてやる。