ぬら孫
□冷たいのは冬のせい
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「あ、雪…。」
買い物に行った帰り道、雪が降ってきた。
「初雪ねー!」
天気予報をみていなかった若菜は、傘をもっていなかった。
「雪、止むかしら。」
歩いて帰ってもいいが、雪まみれで帰ると家の者から説教をくらう。
若菜は公園で様子を見てから帰ることにした。
公園では、男の子たちが雪だるまをつくっていた。
「いいな…私もつくりたいな……、よし。」
そして買物袋をおいて、子供たちの元へ向かった。
「ったく、若菜はなにしてんだ?」
その頃、奴良組では買い物に行ったっきりなかなか帰ってこない若菜を心配していた。
鯉伴は若菜を探しに行くといい、同伴はいらないと一人で町を歩いていた。
「うっ、寒っ!」
雪がシンシンとふるなか、鯉伴は子供たちが雪で遊んでいるのを見つけた。
「できたー!」
「やったー!」
結構大きいその雪だるまをみて、子供たちははしゃいでいた。
子供たちの背丈より少し大きい。
どうやって頭を乗せたのだろうと、疑問が浮かんだ。
そして、子供は元気でいいな、と思った。