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□放課後の秘密放送。
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『あー、あー、マイクテスーマイクテスー。』


放課後の学校に響く声。


私は、そろそろ帰ろうと教室で帰りの支度をしていた。


男子生徒が勝手に放送しようとしているらしい。

この声は、たしか…。


『マイクテスー、マイk“ピンポンパンポン”…やべっ変なの押した!!!』


「あははは、なにやってんのあいつ!」


『えー、みなさんこんにちは。2年A組の…いや、やっぱ名前はいいません。恥ずかしいし。』



やっぱし、そうだ。

隣のクラスのよく笑う男の子。

放課後残ってる私に声をかけてくれるようになった優しい男の子。


最初はただなんとなく残ってただけだけど、最近は、話せるのは放課後だけだから、君に会えるのを楽しみに残るようになった。



「あいつっ、勝手に放送室使いやがって!」


放送部の先生が怒りながら3階の端っこにある放送室に向かう。


『みなさん、俺は今からある子に…告白します!!』


告白するという言葉にどこからともなく口笛や拍手が聞こえてきた。

「ヒュー!いいぞー!」

「え、だれ?だれ?!」


放送部の先生も、口をポカンとあけている。



告白、か…大胆なことするな。


あの人が告白する。


そう考えると何故か悲しくなって、早く帰ろうと立ち上がった時。


『あえて名前は言わないけど…
…放課後いっつも残ってる隣のクラスの君。
放課後だけしか、会えない君。



俺は…、君が好きだ。』



え…。



「え!誰!??」

「あいつ、最近付き合い悪いと思ったら…。」

「隣のクラスってことは…B組?」



放課後だけしか会えない君って……


『外を眺めてる時の顔も、俺の話を聞いてくれてる時の顔も、笑顔も……優しい性格も、声もみんな好き。

俺…、君に会うために放課後残ってたの知ってた?』


まさか…



「誰のこといってんの?」

「さぁー?」


「あ、あいつ…!!」

「まぁまぁ、先生。勘弁してやって。」




『俺は………』




まさか……




『君が好きだ。』







私……?









『―――っあああ、恥ずかしい!!言っちゃった!!///』


「うわっ、だっさWWWW」

「がんばれー!!」



『で、でわ以上です!!//…あっ、ちょ先生勝手に入ってこないd………』


「「「ハハハ!!」」」


先生が放送室に入ってきたみたいで、みんな大笑い。


 
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