ぬら孫
□冷たいのは冬のせい
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「お姉ちゃん、手真っ赤だけど大丈夫?」
一人の男の子がだれかに向けて言った。
なるほど、大人がいたか。
と、そこでさっきの疑問が解決された。
若菜を探すため、歩きだそうとした時。
「全然、平気よ!でっかい雪だるまができて、よかったわ!」
耳を疑った。
子供たちと一緒に鼻や頬を真っ赤にして喜んでいたのは、鯉伴が探している人物だった。
「あ、僕たちそろそろ帰らなきゃ!」
「ほんとだー、残念。」
「そっか、じゃあまた今度、一緒に遊んでね!」
「うん!お姉ちゃんなら大歓迎!」
「ありがとう、じゃあ気をつけて帰ってね!」
「「バイバーイ」」
子供たちを見送ったあと、若菜はふと、買物袋のことを思い出した。
「いけない!ほったらかしだった!」
買物袋をとりに行こうとした時、後ろから足音が聞こえた。
「探し物はこれかい?」
「鯉伴さん!!」
そこには、買物袋をもった鯉伴がいた。