ぬら孫
□ぼくのかぞく。
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でも、ぼくとおねえちゃんとお父さんであそんだ日。
だれかにさされてお父さんはたおれました。
お母さんは、お父さんはもうかえってこないといいました。
ぼくは、とってもかなしかったです。
お父さんともっとあそびたかったとおもいました。
おそうしきがはじまると、首無もつららもぼくもみんな泣いていました。
でも、お母さんは泣きませんでした。
よる、ぼくはお父さんのゆめをみました。
「リクオ、お母さんをしっかり守ってくれよ。」
ゆめのなかでお父さんは、ぼくにそういいました。
ぼくは「わかったよ、お父さんのぶんもお母さんを守るよ。」といいました。
お父さんはありがとうといって、あたまをなでてくれました。
「それともうひとつ、若菜につたえてくれ――――」
そしてぼくは、目をさましました。
そのときぼくはお母さんが泣くのをはじめてみました。
お母さんはお父さんのしゃしんのまえでしずかに泣いていました。
お母さんと声をかけると、お母さんはふりかえって
「リクオ、目覚めちゃったの?」
と、えがおでいいました。
でも、目はまっかでした。
「あのね、お父さんがぼくにお母さんを守ってくれって。」
「え…」
「あとずっとお母さんのそばにいるって。」
「…。」
「ぼくとお母さんをずっとみまもってるって。」
お父さんからいわれたことをつたえると、お母さんはぼくにだきついて、また泣きました。
「鯉伴さんっ…鯉伴さんッッ!!」
ぼくはお母さんのあたまをなでてあげました。