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□放課後の秘密放送。
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急いで放送室に向かってみると人だかりができていた。
そして、放送室のドアから君が先生に捕まえられながら出てきた。
「お前、勝手なことしやがって!!」
「ごめん、先生!でも、一世一代の告白で…」
「バカヤロー!だからって、放送をつかうな!」
周りの人に冷やかされて君は恥ずかしそうにしていた。
すると、顔を上げた君と目があった。
「……ぁ」
「っ!……//」
無意識に顔が赤くなる。
一瞬、返事を求めるように真剣な目をした君に、私は微笑んだ。
「 」
「…!!」
音を出さずに君に想いを伝えた。
二文字で、短く、はっきりと。
“好き”って。
ほんとに一瞬だったから、伝わったかなって心配してたけど…。
「やったぁぁぁぁぁぁ!先生っ!俺やったよ!」
「うわっ、いきなりなんだ!」
……どうやら伝わったみたい。
そしたら、タタタッと君がこちらへ走ってきた。
「好きだー!!」
いきなり抱き着いてきた。
「キャー!!」
「あいつ誰?!」
「あの子!!?ほら、B組の…」
「いいぞー!ヒュー、ヒュー!」
真っ赤な私の手を握り君は言った。
「今度は口パクじゃなくて、言葉で聞かせて?」
「私も……好き。」
それを聞くと君はうれしそうに微笑んだ。
(放課後だけの秘密の関係)
(これからは毎日君の笑顔をみれるね。)