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□X'mas illumination
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駅前に着くと、もう充分暗いのにクリスマスイルミネーションの辺りはカップルや友達同士で来ている奴等が結構居た。
生憎、知り合いとかの類は来ていないようだ。良かった。


「まだ間に合って良かったぁ…」

「そんなにイルミネーション見たかったのか?」

「沖縄って…こういうのあまり見ないからさ…」


所変わって隣に居る天馬は目を輝かせながらイルミネーションに釘付けになっている。


「それに、剣城が折角誘ってくれたんだし…見られなったら残念だよ…」

「…そう言うなら来年もまた連れてきてやる」

「ホント!?有り難う剣城!」


ホント、単純なんだか無邪気なんだか…


「ね、剣城……」

「ん?」

「何処か…座りたいな…」

「じゃあ、向こうにあるベンチにでも行こうか…」


手を差し出せば、繋ぎ返してくれる天馬。
そんな天馬の手を引き、ベンチへと歩きだした。









ベンチへ着くと、天馬は腰を下ろし「ふー」と一息つく。


「……疲れたか?」

「ううん、シたくなった」

「何故そうなった」


なんだコイツは。
イルミネーションを見てから今までの間、コイツに何があったんだ。
そして笑顔でこんな事言う天馬が凄く怖い…。


「天馬…!ちょ、待て!!だったら、今から俺の家に……」

「…剣城、もしかして人に見られるのが嫌?恥ずかしい?…臆病だな」

「……っ!」


挑発、してんのか??
だったら、その達者な口を喘ぎしか上げられなくしてやろうか。



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