めいん
□俺様と変態とバレンタインと
1ページ/3ページ
「リウスーっ!明日何の日か知っとるぅ??」
朝いきなり、ザクロに問いかけられた。
「は?」
「だぁかぁらぁ、あ・し・た*」
明日…?2月14日?
なんだっけ?
「明日がなに…」
そういいかけたトキ、俺様は思い出した。
そう、明日…2月14日は…バレンタインだった…っ
俺様、チョコなんて作れねぇよ…
「だから?」
「えぇ…だから?て…チョコやって、チョコ!普通、彼氏なんやからくれるやろ?」
「ちょっ…無理だし。作れねぇし。」
ザクロにあげるなんて…恥ずかしくて、できない。
「じゃあ、リウスでもええで?バレンタイン*」
「…………………死ね。」
***
寮に帰ったものの、寮にあいにく、キッチンはない。食堂行って借りる…?いや、それはマズいな…
つか!!!なんで作ること前提なんだよ!!!
やんねぇし!!!
…でも、チョコあげなかったら、俺様が大変なことにっ…
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!
それだけは無理っ!
俺様が壊れてしまう!
……しょうがない…作るか…
*****
「おはよ…」
「あ、リウスおはよ。今日も遅かったね。」
「うん…」
「どぉしたの?元気ないね?」
そんなことをドオルが聞いてきた。
「リウス、来るのがおそすぎだ。遅刻だぞ」
ウルの忠告をサラッと流す。
「今日ってさ…、バレンタインぢゃん…?もう、お前らあげた?」
「私はもう、白炎にあげたぞ。」
「僕も、兄さんにあげたよ」
早ぇよ!!行動早すぎっ!
「えぇ〜…、早いよ…俺様、渡せないかもぉ…」
「作っては来たの??」
「一応。」
…ってか、俺様は男なのであって、バレンタインはもらうほうなはずなんだけど…っ
違うの?なんか違うの?
「作ったんなら、渡さなきゃ〜」
ドオルは冷やかしで言ってんのか、それとも真面目にいってんのか…
わからない…
二時間目の休み時間。
「リウスーーーっ!ザクロ来てるよぉ」
誰かが言った。
俺様の鼓動が早くなった。
「リウスーーーっ、チョコはぁ??」
「ちっ、ねぇし。そんなの…」
恥ずかしさのあまり、嘘をつく。
「なんでやぁっ!くれへんの!?」
声でけぇし。
「だって、俺様男だし。お前にあげる義理ないし。」
俺様は、ザクロから目をそらす。