めいん
□俺様と変態とすれ違いと
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俺様は走り出す。
走って、走って、走った。
たどり着いたのは、屋上。
誰も居ない屋上で俺様は大声で、泣き叫んだ。
「…っ、も…やだ…なんだよ、嫌いって…、なんだよ僕のって…!!ふざけんなよっ!散々、リウス、リウスって寄ってきたくせに…バカ!!!」
なにもかも、投げ捨てたい。
俺様にそんな考えが浮かんだ。
それがふいに、
…死ねばいいんだ。
そんな考えになった。
ここは屋上。
飛び降りれば死ねる。
そう思った。
「、なんだ…そうすればいいじゃんか…」
目いっぱいにたまった、涙を拭い、俺様は屋上の鉄格子を乗り越える。
「…バイバイ。」
飛び降りようとしたそのとき…
「リウスっ!!!!」
バンッと音を立てて、屋上の扉が開く。
「…ザクロ…」
そこにはザクロがいた。
「…なんだよ。新しい恋人とイチャイチャしてればよかったじゃん。俺様じゃダメなんだろ?俺様のこと嫌いなんだろ?なんで来たんだよ…」
「リウス…そこでなにしとん…?」
走ってきたのか、ザクロの息が荒かった。
「なにって…見ればわかんだろ?飛び降りるんだよ。なにもかも投げ捨てたいんだよ。」
すぅっと息を吸い込んで、俺様はザクロに告げる。
「…死ぬんだよ。」
しばしの沈黙。
「…死んだらあかん…俺にフラれたからて命まで投げ捨てることないやん!」
「投げ捨てることあるんだよ!!…お前にフラれたら…っ生きてけないんだよ…」
ザクロにこんなこと、一生言わないと思っていた。
こんなにザクロのことが好きだったなんて気づきもしなかった。
「リウス…」
「なん、で来たんだよ…」
「リウス…!俺な…!」
ザクロが言いかけたとき、俺様の視界がグラついた。
そのまま
屋上から落ちた。
***
目が覚めたら、ザクロが泣きそうな顔…ってかもう泣いてる顔で覗きこんでいた。
「リウス!!」
ん〜…?
俺様どうした?
あ…屋上から落ちたんだ。
「リウス!大丈夫か?どっか痛ない??辛ない?」
つか、なんで、ザクロがいんだよ。
「…、なんでお前いんの」
「なんで、て…心配して…」
「死なせてくれればよかったのに…」