沖土

□生きてるといいこと
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昔からそうだった。
土方は気にくわない。
昔からだ。
だけど、最近変わった。
気付いてしまった。
もう、上司とも、同士とも、友達とも見れない。
だってしょうがないんだ。



「好きです、土方さん。」



こんな感情、俺にあるとは思わなかった。
昔から、顔は良いらしく、周りにはいつも女子がいて、キャーキャー持て囃されて尚、そいつ等全員放置。
面倒だった。品のない声、笑顔、仕草。全てが尺に触った。



「お前いきなりどうした?」

「どうしたもこうしたもアンタが好きで堪らないんでさぁ。どうしてくれんでィ。初恋が野郎相手なんて、流石の俺でも傷付きまさぁ。」

「知らねぇよ!俺だっていきなりでびっくりするわ!」



あ、これよくよく考えてみれば口が滑った、とかじゃ済まされないよな。
あー、言わなきゃ良かったな、コレ。土方の野郎完全にテンパってんじゃねぇか。
あぁあ。顔真っ赤。やべ、俺も恥ずかしくなってきた。



「ま、どうせ断られるのは分かって…───。」

「おい!俺だっておまえのことがすっ……すっ………………………好きだ、バカ。」



おい、こいつ今何て言った?
バカ?だれが。お前がか?
好きって言ったよな?



「あんた、意味分かってます?」

「わぁってるよ!」

「じゃあ、キスしてもいいんですよね?」

「あぁ。」

「セックスは?」

「はっ!?……次の日に支障をきたさない程度なら…。」



あぁ、生きててよかった!

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