海賊

□告白
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…最近、あいつはなんか変だ。

何が、というわけではないが、おれはなんとなくそう思っている。


「お〜い!!サンジ!」

いきなり声をかけられ、おれは顔を上げた。

「なんだ、ルフィか」

そうだ、こいつにも聞いてみよう。一応船長なんだし、ちょっとぐらいは気づく筈。

「なぁ、ルフィ。最近ゾロちょっと変…じゃないか?」
「そうか?いつも通り筋トレしてるじゃんか」

…聞いたおれがアホでした。
それとも、おれ以外のやつはきづいてないだけか?

用件を言い、ルフィは行ってしまった。



「恋…じゃ、ないかしら」
「!!?」
いきなり背後から声をかけられ、おれは驚いた。

「あ、ナミさん」

そこには美人で優秀な航海士、ナミさんがいた。

「私も最近、あいつ変だと思うのよね〜」
「あ、ナミさんもそう思う?」

どうやら、おれだけじゃなかったらしい。

「うん。でも恋のような気がするのよね」
「はァ???」

思わず、間抜けな声をあげてしまった。

「あっ、と、失礼。でも、あいつが?誰に?」
「さァね。それは本人にしかわかんないわ」
「じゃ、ナミさんは何で…?」


「女の勘…っていうヤツかしらね」

彼女はそう言って笑い、去っていった。

だからおれは、あいつの様子を見ることにした。

…が、なかなか本当のところが分からない。本当に恋だろうか。


いつものように、寝ては筋トレ、筋トレわしては、寝ている。…なんだ?なにが違う?

…だめだ。わからない。いっそのこと、直接聞いてみるか!!

そう決めたおれは、筋トレをしているあいつの所へ向かった。

「おい。お前…」
「何だ、ぐるまゆ」

ぐ…ぐるまゆゥ〜!?な、こいつ…喧嘩売ってんのか!!
と、本題はこれじゃねぇ。

「好きなヤツでもいるのか?」

「…!!!いっ…いきなりなんだよッッ!?いっいっいねェに決まってんだろがッッ!!斬るぞてめぇッッ!!」

…なんだ、やっぱりいねぇのかよ。

「ん。いや、何でもねぇ。いきなり悪かった」

そう言い残し、おれはその場をあとにし、飯の支度に向かった。
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