海賊

□腕相撲
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それは、飯の下拵えを終え、煙草をくわえて一服している時だった。

「おい、サンジッッ!!飯はまだかッッ!?」


元気よく入ってきたのはこの船の船長、モンキー・D・ルフィだ。


おれは、いつも同じように言ってくる食いしん坊を越した大食いの船長に、別に驚くことなく、簡単に切り返した。



「まだだ。さっきおやつあげただろ」

そう言って、おれはルフィを指差した。



その手をじーっとルフィは見つめ、突然、意味不明なことを言い出した。


「…サンジ、腕、力ありそうだな。腕相撲しよお!!」
「はァ!?う、腕相撲!?」


何故、腕相撲!?しかもいきなり!?



…まぁ、暇だし、付き合ってやってもいい。

「いいぞ、やろう」


そう返事すると、ルフィは子供のような嬉しそうな笑顔を浮かべ、手を差し出し、椅子へ座った。


「手加減はナシだぞ?」
「望むところだ!!」


そうして、ルフィとおれの腕相撲が始まった。







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