二次小説
□なぁ、興奮するな。
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〜玲サイド〜
無防備ってこいつのことを指すのだろう。
俺っていうものが隣に座っている状態でぐーすか眠って。
本当に無防備だ。
なんかイタズラでもしてやろうかな。
ドラマ撮影の現場からマイクロバスで事務所に戻っていく途中だ。
共演した黒瀬桐も乗せて。
「そろそろ着きまーす」
花の代理マネージャーが言った。
「わかりました」
ふと、真っ黒な窓の外に目をやった。
車のランプが点々と道を照らす。
ネオン街も負けないほど眩しい。
「おい、起きろ」
「んー…むにゃむにゃ」
こいつは目を開けない。
「そろそろ着く。荷物をまとめろ」
ぱちぱちと手で顔を叩いた。
「いたい…」
しぶとい。
ならこうしてやる…!
chu*
「…うあ!!///紫ノ塚!///」
「起きたか?」
「目ェ覚めるに決まってんだろ!!///」
「そうかそうか。キス、しないと起きないなんて眠り姫だな」
「馬鹿にすんな!!!!///」
桐は俺の眠り姫。