SHORT

□誕生日
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今日は俺にとって世界で一番大切な日だ。

それはなぜかって?

今日はな、俺の愛しの女、ハルの誕生日なんだ!

俺の愛するハルがこの世に誕生した記念すべき1日だ!

だから俺は盛大に祝ってやりてぇ。







「あ、おーいハルー!」

誕生日プレゼントを色々思案しながら船長室を出て廊下を歩いていると、前方を愛しい俺のハルが歩いているのが見えた。

俺の呼び掛けにくるりと振り返り、微笑むハルの姿。

くぅ〜!

可愛すぎる!

俺はそんな愛しのハルに笑顔で近づき、抱き締めた。

「シャンクス?おはよ。どうしたの?」

「ああ、おはよう、ハル。いやなに、ハルを抱き締めたかったからそうしただけだ」

「ふふ。朝一番にシャンクスに抱き締められるなんて今日は幸せだなぁ」

ふわりと笑顔を俺に向けるハルに俺はいつも癒されている。

柔らかい雰囲気を白いワンピースが引き立てていて、今日は一段とハルが可愛く見える。

「はぁ〜…今日もハルは可愛いなー」

ハルの髪に顔を埋めて囁くとハルはくすぐったいのか首を捻らせて笑っていた。

「ふふ。シャンクスくすぐったい」

そんな可愛いことを言って笑うハルを暫く抱き締めていたが、そろそろ朝メシの時間なのでしょうがなくハルを放して二人で食堂に向かった。











「ハルーあーん。食わしてやる」

今日はハルの誕生日なんだからたっぷり甘やかしてやる。

「えっ!シャンクスどうしたの?」

「別になんもねぇよ。今日はハル、たっぷり甘やかしてやるぜ」

ほらあーん、ってまたやったらハルは白い服に映えて真っ赤な顔をして固まった。

照れているハルも可愛い…。

「っ!シャンクス恥ずかしいよ…」

ここ、食堂だよ、と言うハルは真っ赤な顔のまま俯きながらチラチラと周りを気にしている。

ヤバい…超可愛い。

なんかもっと苛めたくなるんだよなー。

「ん?なんだよー俺のは食えねぇのか?」

「ちっ違うよっ!ここ食堂だから恥ずかしい…の」「気にするな。誰も見てねぇよ」

「いやいや。皆見てるからね?注目してるから!」

「なら丁度良いな。ハルは俺のもんだって見せつけてやろうか」

「えっ!いやー」

「ほらハルあーん!」

俺はハルの拒否を無視して口元にスプーンを持って行く。

パクッ

「美味しい…」

ハルは真っ赤な顔でおずおずと食べると照れながらも美味しいと笑みを見せてくれた。

あーもう本当になんだこの可愛い生き物は!

俺はたまらずハルの頬にキスを送った。

チュッ

「っ!」

真っ赤だった顔が益々赤く染まり、少し潤んだ瞳で俺を軽く睨むハルは益々俺を煽っているのを知らねぇようだ。

俺をこんなにメロメロにして何がしてぇんだ?

全く…なんて可愛い生き物なんだー俺のハルは!

「ほらあーん」

ハルが睨むのも気にせず俺はスプーンを運ぶとハルはついに観念したようで溜め息を吐いてから食べ始めた。

そのまま完食し、俺達は仲良く手を繋ぎながら食堂を出て俺の部屋に向かった。

「ハル、好きだ。愛してる」

部屋に入った途端に抑えていたものが溢れだして、俺は後ろからハルを抱き締めた。

「シャンクス…私も、シャンクスの事好きだよ?」

「ああ。知ってる」

「私もシャンクスが私を大切にしてくれてる事知ってるよ」

体にまわっている俺の腕に手を重ねながらゆっくりと言うハルはどこか嬉しそうで、満たされたような顔をしていた。

「ハル…誕生日、おめでとう」

チュッと頬にキスをして言うとハルは少し目を見開き、すぐに満面の笑みを浮かべた。

「…シャンクス!ありがとう!嬉しい」

笑顔で俺に抱き着いてくるハルは本当に可愛い。

華奢な体を抱き締め返し、ハルの額にキスを贈る。

「本当に誕生日おめでとうハル」

そう言って唇にキスをした。

「…本当にありがとう。シャンクス…大好き!」

チュッ

今度はハルの方からキスをしてくれた!

恥ずかしがりなハルからのキスなんて滅多にない。

もう本当にこの可愛い俺の女は一体何度俺をドキドキさせれば気が済むのか。

それでもやっぱりハルからのキスとあれば顔が緩むのは仕方ないだろう。

「俺もハルが大好きだ。愛してるよ、ハル。生まれてきてくれてありがとう…」

耳元で囁き、ハルの顔を覗くと目に涙を溜めて俺を見るハルと目があった。

「シャン、クス…っ、あり、ありがと…う」

ギュッと俺の服を掴み、一生懸命言葉を繋いでいる。

「ははっ。泣くなよハル…」

チュッチュッと顔にたくさんのキスをしながら言うとハルは濡れた瞳のまま笑っていた。

「ありがとう、シャンクス…ふふ」








「HAPPY BIRTHDAY ハル…」







END

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