SHORT

□ひまわり
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「おーいハルー!」

「んー?なぁにールフィ?」

朝起きて朝食を食べて後、ロビンとナミと三人でまったりとお喋りをして過ごしていたら、私の恋人であり、船長のルフィに呼ばれた。

甲板を向いてドア越しに大声で返事をすると、勢い良くドアが開かれてルフィが入って来た。

「ハル!」

「どうしたのルフィ?そんな慌てて」

肩で息をしているルフィに首を傾けて聞くが、ルフィはにっこりと笑っていきなり私の腕を引っ張って外に出た。

後ろでナミやロビン、洗い物をしていたサンジ君の声が聞こえるが、それに返事をする前にルフィに抱き上げられ…いや、担がれてそのままゴムゴムの力で船首のライオンちゃんまで拐われた。

「もう…いきなりびっくりするじゃない」

「にっしっし!」

私が少し睨んで見てもルフィには全く効果は無く、ひまわりの様な顔で笑っているだけだった。

ルフィの自己中は今に始まった事では無いと今までルフィに一度でも関わった人間なら周知の事実。

だから私も質問を諦めてルフィとともに腰を下ろした。

「綺麗だね」

「だろ!」

正面には太陽の光を浴びてキラキラ輝く海が広がり、風も穏やかに吹いていてとても心地良かった。

暫く眺めていると、ルフィに腰を引かれ、寄り添う形にされた。

「ちょ、ルフィ?」

「なんだ?」

悪びれも無くキョトンとした表情で見てくるルフィに、意識しているのは自分だけなのかと恥ずかしくなり、何でも無いと手を振って再び無言で前を見つめた。

「俺、これからもずっとハルと一緒にいたい」

「え?」

無言だったルフィがいきなりこんな事を言うもんだから、ただでさえ密着させられてプチパニックになっている私は更に心臓をフルに働かせる事になった。

「な、何急に…どうしたの?」

「急にじゃねぇ。ずっと思ってた!」

「ルフィ…」

「ハルに出会った時、ぜってぇずっと一緒にいるって決めたんだ!」

「………」

「俺が決めたんだ!だからこれからもずっと一緒だ!」

な!と最高に眩しい笑顔で振り向かれ、私の心臓はもう限界を訴えていた。

真っ赤になった顔をうつ向かせて、ルフィの肩に預けると、ルフィはニシシと笑って私を抱き締めてくれた。

余計に近くなったルフィを私もその腰に腕を回して、ルフィの子供体温を感じていた。

トクントクンと規則正しく聞こえ感じるルフィに自然と安心感を覚え、更には眠気まで感じてくる。

ずっとこの体温を誰よりも一番近い場所で感じていたいと思った。

「私もずっと一緒が良い…」

「ニシシ。当たり前だ!」

「ルフィが海賊王になってもずっとこの場所に居させてくれる?」

「とーぜんだ!ハルはずっと俺と一緒にいるんだ!誰にも渡さねぇぞ!」

そんなストレートな言葉に胸が締め付けられる。

自然と緩む顔をルフィに向け、私も一番伝えたい言葉を囁いた。









「ルフィ、大好き!」










「しっしっし!俺もだ!」

太陽と同じ眩しい笑顔でハル大好きだ!と言ってくれたルフィに更に嬉しさが増し、私達も満面の笑みで笑いあった。









どうかその笑顔がこれからも消える事がありませんように……








END

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