SHORT
□お目覚めハニー
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ゆったりとした揺れと共に航海をするキッド海賊団。
その朝キッド海賊団船長の恋人であるハルはキッドを起こすために忍び足で船長室に入る。
「うふふふ。キッドびっくりするかな〜」
ハルは期待に胸を膨らませてゆっくりとキッドが静かに寝息を立てているベットへと近づいた。
「せーの…キッドお・き・て〜!」
「ッ!」
耳元での大声に、さすがのキッドもすぐさま起き上がる。
そんなキッドに満面の笑を漏らしてハルは抱きついた。
「キッドおはよう〜vV」
ぎゅうぎゅうと抱きついてくるハルを優しく抱きしめ返すとキッドはそのままベットへ寝転ぶ。
「え、ちょっ。キッド?」
「んあ?俺はまだ眠いんだよ。このまま寝るぞ」
「え〜」
ハルは不満の声を漏らすも、キッドに抱きしめられていることで実は満更でもなく、キッドから伝わってくる心地よい体温によって眠気に襲われた。
しばらくするとハルからスースーと規則正しい寝息が聞こえる。
「はあ〜やっと寝たか」
キッドはまだ起きていたらしく、ハルの可愛い寝顔を見つめてから額にキスを落とす。
「たっく。人が我慢してるって言うのにこのお姫さんは…」
そうつぶやくとキッドはハルを抱きしめ直して自分も再び夢の世界へと旅立って行った。
それから二人が起きたのはお昼を少し過ぎた頃で、朝食を楽しみにしていたハルからキッドは講義を受けたという……
「わかった。わかった。今夜から一緒に寝てやるから機嫌直せ。明日から一緒に朝飯食えっから」
「むうううう〜〜……じゃあ許す」
(ッチ…ほんとに可愛い奴だな!)
「今夜が楽しみだなハル?」
「うん!!!」
満面の笑で返事をされてキッドは胸キュンで悶えるのを必死に我慢したのだった。
END