SHORT
□ツンデレ?
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「おい、てめぇ!」
「ん?なぁにキッド」
「てめぇ今どこに座ってんだ!」
「ん?どこって…うふっvキッドのお・ひ・ざ!」
食堂でクルー達と晩酌をしていると、キッドの膝の上に風呂上がりのハルが座っていた。
「ざけんじゃねぇ!降りろ!」
「えーいいじゃない」
キッドの胸に頬を刷り寄せて言うハルにクルー達はニヤニヤし、キラーは無表情でキッドとハルのやり取りを見ている。
そんな視線に恥ずかしがりやなキッドはいたたまれない。
それを知っていてわざとハルは甘えていた。
「降りろ!ここどこだと思ってんだ!」
食堂だぞ!と真っ赤になって言うキッドを無視してハルはキッドに抱きついて目を閉じた。
すりすりすり寄るハルにキッドは真っ赤になって、引きおろそうとハルの両脇に手を入れて抱き上げようとするが、ハルはそれを嫌がって更にキッドに抱き着いた。
「ひゅーキッドの頭羨ましいッス」
「ラブラブっすね!」
「うっせぇ!」
「ふふっ。キッド照れてる?」
上目遣いで笑って言うハルにキッドは堪らなく恥ずかしくなった。
「ねぇキッド〜眠い…」
甘え声で言うハルにキラー以外のクルーもキッドもドキッとしてしまった。
そんな可愛い事を言われれば誰でも願いを聞いてしまいたくなるのは当たり前だ。
「し、仕方ねぇな!」
真っ赤な顔をそっぽに向けて言うキッドは眠気でうとうとし始めているハルを優しく抱き上げ、クルーに軽く合図をしてから部屋に向かった。
「ほらハル。着いたぜ」
「ん…」
ハルをベッドに寝かせて言うキッドの首に腕を回して抱き着いた。
「おい」
「んー。キッドも一緒に…」
「ばっ!放せ!」
「やぁー。キッドも一緒がいい」
上目遣いで言うハルにキッドの理性はギリギリである。
理性で必死に抑えてハルから離れようとするが、抱きついて離れないハルに苦労していた。
「襲うぞ、てめぇ!」
「んっ…いいよ」
チュッ
甘い声で言い、軽くキスをしてきたハルに遂にキッドの理性は消え、ハルに跨がり貪る様に深いキスをした。
「ふ…ぅ…ん」
甘く深い深いキスを贈られ、部屋には濃密な熱が充満する。
「美味しく食ってやるぜ」
「はぁっ、ん」
キッド海賊団の船長室からは甘い空気が漂っていった………
END