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□未定:僕らの関係
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「お待たせしましたぁー、生ビールでございまぁーす!」

赤くなってるだろう顔を、どう誤魔化そうかとあたふたしている間に、女の子がビールを運んできてくれた。
去り際に目が合ったので「ありがとうナイスタイミング!」という意味を込めて微笑むと、顔を真っ赤にして行ってしまった。うーん、やっぱ女の子は可愛いなぁ。

「相変わらずだなー。」
「何が?」
「女。」
「あぁ、羨ましい?」
「別に。」
「あっそ。」

なんだよもー、そういうとこは変わってないなぁ!とか、お前もな!とか終わりの見えない応酬を繰り返す。あまり身の無い会話に、あぁ安形だなぁ、って安心する。

楽しくて楽しくて仕方がなくて、オレ達はお腹が痛くなるまで笑った。
オレが勝手に感じていたぎこちなさはいつの間にやら消えていて、ただ昔みたいに笑いあった。


だから、ちょっと油断したんだ。もしくは酒の匂いで酔ってしまったか。安形といるのが楽しくて、ずっと友達でいたいなって思って、思わず口に出してしまった。


「オレ、安形のこと好きだなぁ。」


言ってから、しまった、と思ったけれどももう遅い。後の祭りとはまさにこのこと。

「あ、いやあの、その・・・。」
「・・・。」
「・・・ちょ、ちょっと、何か言ってよ。ねぇ。」

安形に笑い飛ばされるか、当たり前だろと自信満々に言われるかを覚悟してたのに、当の安形は顔を真っ赤にして黙ってる。なんでお前が恥ずかしがってるんだよ。この場合、それは俺の役割じゃないの?

「ミチル・・・お前それは、本気で・・・ああ、いや、どういう意味で、言ってんだよ?」
「え、どういう意味って・・・そのままだけど?なんか今日久しぶりにあったらさ、すごい楽しくって。思ったんだけどさ、こんなに大事だと思える友達ってなかなかいないよなって、さ。だからさ、これからもずっと友達でいてほしいって思って、それで、思わず口に出してた。」
「・・・ああ、そう。うん、お前はそういう奴だよな。うん。」

なぜか肩を落とした安形。あれ?なんだよその反応。オレ結構真面目に友情を語ったつもりだった・・・んですけど?ここは青春っぽく握手をしたり、熱い友情を確かめあったりするもんだろ。
「なんだよー安形お前は違うのかよー?」

少し前に聞いたようなセリフを真似してみる。嫌われてるなんてことはないだろうけど、せっかくオレが恥ずかしいこと言ったんだからさ、安形にもなんか言ってほしいよね!


「ねぇ、安形?」

「・・・ふっ、俺は愛してるぜミチル!」
「・・・っ!!」
「かーっかっか!俺を負かそうなんて甘い甘い!」


あ、駄目だ絶対今顔赤い。これは流石に見なくても分かる。

それにしても、安形の勝ち誇った顔にこれほどムカついたことがあっただろうか、いやない。(反語)
相変わらず言葉じゃ勝てないから、腹いせに安形が大事そうにしている物に手を伸ばした。




「あ、これ美味しー。」
「のあっ!ミチルてめっ!・・・俺の唐揚げ!!!」
「あっはっは!安形も大概甘いよ!」


あーあ、やっぱり好きだなぁ!








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