You are one of my…

□7.5
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夏休みに呆け過ぎて忘れてたが、俺達は受験生だ。

3年生になってから俺達の頭上には高校受験という重苦しい雲がいつも漂っていた。
面倒なのでなるべく考えないようにしていたが、さすがにこの時期になると、受験勉強なるものが常に付きまとうようになった。なんとも不自由だ。
ただ、志望校に受かるために勉強をしなければならないということは、すなわち勉強さえすれば自分で自由に高校を選べるということで。

楽をするか、苦労をするか。

不自由な俺達は、自由な選択を迫られている。






「なー、ミチル。お前高校決めた?」

「ああ、開盟にしようかなぁ、と。」

「ふーん。」

「・・・珍しいね、安形がそんなこと聞くなんてさ。」

「そうか?」

「うん。そういうの馬鹿らしーって眼で見てるじゃん、いつも。教室で。」

「・・・。」


(なんでだか、ミチルのは聞いておこうと思ったんだよなー。)
この半年で見慣れたミチルの呆れた顔や内容のない会話も、当たり前になってしまったこの日常も、来年にはなくなっているんだと思うと、心が少しざらついた。

(ああ、そうか俺は。)

「寂しい、のか?」

「!?どっどどどうしたの安形!?!?」

「お前なー・・・。」

とりあえずこれ以上考えるのはやめて、俺の呟きに大げさに反応した失礼なミチルの頭を軽く叩いておくことにした。






もう少し、一緒に下らないことしてたい、なんて。



(あ、鳥肌立った。)
(おいミチル!?)

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