孤独な狼

□もっと頂戴よ
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この痛みも、苦しみも、

嘆きも、叫びも全て、




空気を切る音の後に響く鈍い音と痛みと共に消えて行けとは思わずに、
ただ只管にその痛みを蓄積させて生きる私は、酷く空しい人間だと思われているだろう。
分かってる。
全部分かってるよ。

きっとこんな事、君は望んじゃいないんだろうけど、
――それじゃあ私は、永遠に満たされないままだ。




 
この身体の中心にぽっかりと空いた穴を埋めてくれるのは、この痛みだけ。


「…ッおい、もう、もう勘弁してくれよぉッ!」

いくら助けを請おうが、
泣こうが喚かれようが



「ねぇ……意味ないよ?――ソレ」

――こんな現状運んできたのは、全部あの”鴉”なんだから。

「痛いけど、我慢してよ……ね?」

「ッ!」



そんなこと、
知らないよ。

(この拳から滴る赤は、こいつ等のもの?…これとも私のもの?)

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