短編

□始まりの場所。
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偏差値中の上、
最新設備が整った学校に今年4月に入学したフランは今、立ち入り禁止の看板のかかったところの前に、


「行ってみますかー」


看板を横切り階段を一段飛ばしに上がる、階段の頂上には目的のドア、屋上の入り口である。
手をドアノブにかけ回す。
錆びたドアがギギギィーと音を立て開いた。
屋上へ一歩また一歩と足を踏み入れる、フランが屋上へ来た理由、
それは



何となく、



誰も来たことのない屋上に行ってみたくなったのだ、気に入ったらそのままここで日向ぼっこでもしようかな、なんて思いながら、

「ヒックっヒックっ…」
「?」


誰もいないはずの屋上
だが明らかに誰かがいる
一体誰だろうか、辺りをキョロキョロ見回すと屋上のフェンスに手をかけ1人泣く金髪の少女、背も小さく150程度しかない。

後輩…?
でも、ミーが一年だから…
同級生…??

フランがそんなことを考えているとふいに金髪の少女が振り向く。

「誰だ…?」
「あ、、、可愛い…」
「は…?」

(お、思わず心の声が…)

金髪の少女が頬を赤く染めている、やっぱり可愛い。

「あの、大丈夫ですかー?」

フランがポケットのハンカチを取り出し差し出す。



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