短編
□ケーキ。
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後日、
「じゃじゃじゃ〜ん!!」
普段は見せないにこやかな笑みで登場したのはフラン。
両手で支えているのは皿に入った大きなホールケーキ。
白い生クリームで覆われたケーキの上には可愛らしい苺が乗っている。
「お、美味そうじゃん」
「朝から1人で作ったんですよー」
嬉しそうに話すフランが可愛らしい。
「さぁ先輩、あ〜ん」
ズイっと差し出されたケーキをベルは迷わず口に入れる。
甘い生クリームを苺の酸味が程よい甘さになっていて食べやすい、スポンジも弾力があるがとても柔らかい。
「美味しいですかー?」
ニコニコとベルの感想を待つフラン。
「ん、美味い。」
「ホントですかー!?」
まだまだあるんでいっぱい食べてくださいねー、そう言いながら切り分けたケーキをベルに渡す。
フランの満足そうな顔がとても愛らしかった、なんて、本人に言ったら何て言うだろうか。
そんなことを考えながらベルはまたケーキを一口食べた。
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