短編
□sweet new year
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(今年もフランとラブラブでいられますよーに)
(今年はカエルを脱ぐ許可がおりますよーに)
新年、ヴァリアーは正月休暇に入っている。
今年はみんなで日本に初詣だ。
「カエルは何て祈った?」
「言ったらダメなんですよー?」
「気になるし」
「ミーは気になりませんからー」
ベルは質問を軽く受け流され少しムっとした。
(んだよ、フランのケチ…)
「う゛ぉぉぃベル、フラン、おみくじは引いたかぁ?」
スクアーロの何時もの隊服と違う格好にフランは食いついた。
「隊服かっくいーですーいつもそんな格好すればいいのにーっ」
「それは無理だろぉ゛」
フランは生粋の面食いだ。
ヴァリアーは一部を除けば皆、そこそこの顔立ちをしている。
スクアーロも例外ではない。
オレの私服には何も言わないくせに…とベルは嫉妬に似たようなものを感じた。
彼女が他の男に気を取られてるとこなど見たくはない。
「あーボスも私服だー。」
フランがザンザスの所に行きそうになった所で腕を掴んだ。
行って欲しくなんかない。
「カエル、早く行こーぜ」
「ヤですーボスの私服を拝んでから行くんで先に行っててくださいー」
フランにはベルの気持ちが1ミリ単位とも伝わっていないらしく、ベルは更にムっとして、少し意地悪くなった。
「なら、勝手にすれば?」
ベルはフランの腕を放した。
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