僕等の想い出
□〜Story・2〜
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『じゃぁ、そろそろ戻るね』
幸「そうかい?じゃぁ、また」
『うん、また』
そう言って美登は自分の病室に戻って行った。
少し名残惜しいけど、こればかりは仕方ない事だからね。
でも、最近美登はよく話すようになったなぁ・・・。
出会ったばかりの頃は口数がとても少なかったから・・・。
なんて、それもいい想い出の一つだけど。
幸「俺もそろそろ戻ろうかな」
そう言い残して俺はロビーを後にした。
―病室について・・・―
幸「ふぅ・・・」
俺はやっぱり美登のことが好きなんだなぁ・・・。
だって話している時には胸がドキドキしてとっても息苦しいしね。
まぁ、バレないように頑張ってるけどね。
幸「この気持ちを伝えるときは来るのかな・・・」
そう、小さくて消えそうな声で呟いた。
外には真っ白い雪がちらついていた。
今頃、美登もこの雪を見ているんだろうか・・・。
幸「まぁ、悩んでいても仕方ないよね」
俺は、そこで考えるのをやめた。
1月中旬、本格的に寒くなってきたこの頃・・・――。