短編
□睡眠妨害。
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〈睡眠妨害。〉
――……・・
「――…ねぇ…蒼ちゃん…ねぇ、起きてよ。」
…頭を左右に振られている感覚がする。
折角、人が気持ちよく眠っていたというのに…誰だ、私の頭を揺らすのは…
頭を左右に揺らされ、深く沈んでいた意識が水面へと戻される。
「…ねぇ…蒼ちゃん…起きてよ…」
あぁ、この声は…
「…ねぇ…起きないと襲うよ??」
…さっきまで、寝ていた相手になんてこと言うんだ。
覚醒して間もない脳が彼の声に反応する。
「………襲っちゃって…いいんだね…」
…ちょっと待て。こいつは本気か?
…ぅ"!…なんか体全体に重みが……まさか…
『…お、起きてる!!起きてるからっ!!』
ばっ…瞼を開けた私とに驚きもせず、いつもの笑顔の彼。
…こいつ…わざとだな。
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