*Aquamarine*
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『あ、この帽子ね。お兄ちゃんから貰ったの!』
頭の上にある真っ白なふわふわの帽子をさわりながら蔵ノ介に言うと、宍戸グッジョブ!とか言ってた。何がグッジョブなんだろう…?
「その帽子…すごく似合っとるで。流石お兄ちゃんやな!」
にこっと笑顔で言われた。まって…ちょ…その笑顔は反則。かっこよすぎ…と1人脳内で葛藤していると、久良。と彼に呼ばれ彼に目線を合わせた。
「…これ、俺からの誕生日プレゼント。おめでとう。」
そう言われ、渡されたのは手のひらサイズの可愛くラッピングされた箱。
開けてもいい?と聞くと、おん。と返事を貰ったのでそっとリボンを解いていく。
『……可愛い…』
箱を開けると、入ってたのはネックレス。
ハート型のネックレスでストーンが埋めてあった。
「気に入ってくれたみたいで良かったわ。…あぁ、このストーンはなアクアマリン。」
『アクアマリン?…それって確か3月の誕生石じゃない?10月はオパールとかトルマインの筈だけど…』
…もしかして蔵ノ介、間違った?…ふと頭にそうよぎったが完璧主義者の彼に限ってそんな事があるわけないだろう。
「せや。10月は久良の言うとおりオパールとトルマインやけど…それは日本では、やろ?他の国ではアクアマリンも10月の誕生石なんやで?」
…へぇ。そうなんだ…流石蔵ノ介というべきなのか、よく知ってるなぁ…と思った。
しかし、何故アクアマリンなのかまだ解決していない。
「何故アクアマリンなのか…っちゅー顔しとるな。…久良はアクアマリンの意味…知っとるか?」
私が持っていた箱からネックレスを取り出し首に腕を回してきた。じっとしとって?…と耳元で言われ、彼に言われるままじっとしていた。首…くすぐったい。
「アクアマリンは、"良い出会いを運び、2人の愛を育む手助けをしてくれる”…っちゅー意味があるんや。」
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