*Aquamarine*
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「………久良、俺と結婚して下さい。」
時が止まった。
正確には時が止まったように感じた。
「……実は、な。アクアマリンの意味はもう1つあるんや。」
そう言って話出す彼。
「"持ち主に幸せな結婚をもたらす、愛の石"…一生、幸せにする。俺と結婚してくれん?」
ぎゅっと抱きしめられた。
背中越しに蔵ノ介の腕が、手が震えていることが分かった。…心音もすごく早い。あ、それは私もか。心臓が口から出そうなぐらいドキドキしているのに…ずいぶんと落ち着いている私がいる。
『……蔵ノ介…私、まだ高校生だよ?』
「…知っとる。」
『……私、全く大人っぽくないし…子供だよ?』
「久良は大人っぽいし、可愛えよ…」
『……………………私でいいの?』
ぎゅっと蔵ノ介の腕に力がこもる。俺は久良がええんや、絶対久良を幸せにしたる。…そう耳元で囁く彼の背に腕を回す。
『蔵ノ介……私を貴方のお嫁さんにしてください。』
ちゅっ…
少し背伸びして彼の頬にキスをした。
目を見開く彼の胸板に顔を埋める。自分の顔が赤いのは鏡を見なくても分かる。だって熱いもん。ああ、こんなに近くにいたら彼に自分の心音の速さがばれてしまう…
幸せにしてね、そう小さく呟くと、一生幸せにしたる。と上から返ってきた。
顔を上げると蔵ノ介も顔が真っ赤で笑ってしまった。おまっ…ちょ…顔上げるなら先に言えや!とそっぽを向く彼を可愛く思いさらに笑ってしま………あ…ぅ///
き…すされた………不意打ちはやめて、心臓もたない…
2人で顔を見合わせ笑いあった。
すごく幸せ。
「久良、生まれてきてくれてありがとう。」
-END-
HAPPY BIRTHDAY KURA
2012.10.19
FROM:RIKU
→後書き
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